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2014年5月24日 (土)

原発と、人が生きる権利 どちらが大切かという問題

なぜ原発は動かすべきじゃないのか。

その答えを明確に教えてくれたのが、21日に福井地裁で下された、大飯原発の差し止め判決。

昨日のブログでは、その判決の全部を簡単に読める要約を紹介した。

今日はその判決の基本になる大切なことを紹介したいと思うんだ。

判決文には、社会で最も大切なことは何か。なぜ原発はダメなのか。それを、憲法の大切さにまで言及して説明してくれている。

それじゃここで、判決文をひとつひとつ追っていくね。

判決分の最初にある、判決の理由。「1 はじめに」だ。そこには、こうある。

「ひとたび深刻な事故が起これば多くの人の生命、身体やその生活基盤に重大な被害を及ぼす事業に関わる組織には、その被害の大きさ、程度に応じた安全性と高度の信頼性が求められて然るべきである」

言いかえれば、事故が起きたら何10キロ、ときには何百キロもの範囲で大災害を引き起こす原発は、本当に安全なものなのか? 国民の多くは、そんな原発の安全性を心の底から信頼しているのか?っていう問いだ。

そして判決文はこう続けるよ。

「このこと(安全性と信頼性)は、当然の社会的要請であるとともに、生存を基礎とする人格権が公法、私法を問わず、すべての法分野において、最高の価値を持つとさている以上、本件訴訟においてもよって立つべき解釈上の方針である」

つまり人が生活する、生きていくということは、法律で最高の位置に置かれ、保障されている。

この裁判では、そういう人が生るための権利を大前提に考えなければいけない。

つまり、原発よりも人の生命・生活は大切だって、もうここで言ってるんだね。

「個人の生命、身体、精神及び生活に関する利益は、各人の人格に本質的なものであって、その総体が人格権であるということができる。人格権は憲法上の権利であり(13条、25条)、また人の生命を基礎とするものであるがゆえに、我が国の法制化においてはこれを超える価値を他に見出すことはできない」

人の生命や安定した社会生活は、ボクら市民の最高の権利。それは憲法で保障されているっていうことだ。

この“人格権”よりも重要なものは、この日本にはない。そう言っている。

そして、今の福島のことがさり気なく添えられているよ。

「したがって、この人格権とりわけ生命を護り生活を維持するという人格権の根幹部分に対する具体的侵害のおそれがあるときは、人格権そのものに基づいて侵害行為の差し止めを請求できることになる」

福島の原発事故で、生命の危機が起こり生活が維持できなくなった。

実際、避難途中で亡くなったり、避難所で弱って死んでしまったり、中には自殺した人たちまでいる。

農業や漁業、避難区域内で暮らしていた人は、多くが仕事を失い、故郷すら失った。

原発事故とは、人権にたいする「侵害行為」だ。

当然、そんな恐れのあるものは、差し止めを求めることができるんだよ!

ここまでが、先日の裁判ででた判決文の最初にある判決の理由「1 はじめに」だ。

原発は、人の生命や生活を侵害する。それがはっきりと語られている。

そして、人の生命や生活は、今の憲法でもっとも重要なもの。原発や電気は、それよりも下にあるもの。

大切なのは原発や電気じゃなく、人の命と生活だ。そう断定しているのが、今回の判決なんだね。

でも、最近の憲法議論を聞いていると思うんだ。人格権が否定されてる。

自民党が作った憲法改正案。それによると新憲法では

人権は「公益および公の秩序に反しない限り」尊重されるって書かれている。

今の憲法では「公共の福祉に反しない限り」尊重される。

ふたつの言葉をくらべてみよう。

「公共の福祉」っていうのは、さっきの人格権のことだ。人の生命や生活するための権利だ。福井地裁の判決では、それは法律の最高位に置かれている、って書いてあったよね。

ところが「公益のため」ってなると、真逆になる。

平たく言えば、電気(公益)のためには、人格権を我慢しなけりゃならないこともある、っていうことだ。

電気だけじゃない。道を作る、工場を作る、ダムを造る、競技場を作る。それって公益のためだよね。そうしたものを作るときは、お国のために人は我慢して、立ち退かなければならない。

電気を作る原発は公益性が高いから、事故があっても我慢しなさい。道を作る時とおなじで、立ち退きなさい。ってこと。

人格権が「侵害行為」を受けるけど。それは「公益」のため。電気のため。

っていうことにもつながるんだぜ。

政府は、電気や道を作るため、ボクらから人格権を奪える。そう自民党は宣言しているんだ。これじゃまるで中国だ。

今回の原発の差し止め判決。ちょっと読んでみるだけで、いろいろなことを考えさせられたよ。

それだけ素晴らしい言葉がちりばめられている。

文章はちょっぴり難しいけど、ゆっくり、1センテンスずつ読んでいけば、わりとやさしく理解できるよ。

だから判決の全文をぜひ読んでほしい。NPJっていうネットサイトに出ているよ。

http://www.news-pj.net/diary/1001





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